2025年8月24日日曜日

研究報告会

 安積歴史博物館中学校資料調査の研究報告会。発表者が多いため、かなりタイトなスケジュールで報告。ひさびさのウェビナーで操作にとまどうこともあったものの、無事に予定通り終了。外部からもいろいろな方が視聴して下さってありがたい。博物館が再開した折にはぜひ館での公開発表会も行いたい。



2025年8月5日火曜日

安積歴史博物館中学校資料調査 研究報告会

安積歴史博物館所蔵の旧制中学校資料について、2022年度から行っている調査の研究報告会(リテラシー史研究会、「近代日本の日記文化と自己表象」研究会共催)を予定。

安積歴史博物館中学校資料調査 研究報告会
日時:2025年8月23日(土) 13時より
報告:
和装本の蔵書構成概観(天野聡一)
明治期における福島県中通り中南部の書籍文化環境 堀川古楓堂を中心に(松永瑠成)
『扶桑の花』小説欄における教育の諸相(出木良輔)
『校友会雑誌』における修養論と中学教育(和田敦彦)
『校友会雑誌』『安積野』におけるドイツの表象と言説(西田昌之)
祝辞に見る中学校教育 明治30年代から大正期に注目して(加藤優)
学級日誌から見る授業様相 戦中『学級日誌』をもとに(笠井香凜)
教員たちによるインフォーマルな互助体制 「茶話会」関係資料から(新藤雄介)
敗戦後の日誌資料群から見る進駐軍政策と教育改革(田中祐介)
*各タイトルは、当日若干の変更があり得ます。

参加ご希望の方は以下よりご登録ください。

2025年7月19日土曜日

『戦下の読書』の刊行

 講談社メチエから『戦下の読書 統制と抵抗のはざまで』を刊行(しているはず)。オーストラリアなのでまだ自身では現物を手にしていない。以下のような内容。5月に樹村房から刊行した『読書調査の歴史と資料』が読書傾向調査のいわば資料編のような感じで、今回出した本は考察、論考編という感じになる。個人的にはこの調査を通して農村や工場でのノンエリート層の読書がいろいろと見えてきたことで気づかされることが多かった。

はじめに 思想統制という幻像
序 章 読書は国家のために?――読書調査と思想統制
第一章 子供は見てはいけない――「悪書」の誕生
第二章 勤労青年は何を求めたか――娯楽と修養のはざまで
第三章 銃後女性の読書とその動員――忘れられた小説と忘れてはならない小説
第四章 ファシズムとエリート学生との回路――愛と認識との行方
終 章 読書を掘り起こす――「見えない」読者を追って
おわりに 読書傾向調査の系譜



2025年7月18日金曜日

キャンベラでの調査

今週はメルボルンからキャンベラに移動し、オーストラリア国立図書館での調査。Menzies図書館で現在、日本語図書を担当しているFriedericさん、そして、それ以前に日本語図書を担当されていたMiyuki Matthewsさんとで話をうかがう時間を作って頂いた。さすがに所蔵資料は豊富で、日本語の雑誌には日本国内で所蔵のない資料も。また同館の大学アーカイブズで準備してもらっていた文書資料を閲覧、撮影。ただ、なかなか東アジア図書に関するまとまった資料はあまり見つからない。


キャンベラはだいたい歩いて行ける距離で国立大学や国立図書館、戦争紀念館などが集まっている。戦争記念館はかなり力を入れて作られており、第二次大戦では対日関係の展示に大きな割合を割いている。特にシンガポールの陥落や、当時の日本に対する脅威に関する説明や資料の展示が目を引く。




2025年7月6日日曜日

ブリスベンでの調査

先週はブリスベンに移動、クイーンズランド大学の図書館での調査。日本語図書についてはアウトリーチライブラリアンのフェリシティさんから話をうかがい、大学アーカイブズで資料調査を行った。サンタルチアにあるキャンパスは水上バスの終点にもなっていたので、大学へは船で行き来。




2025年6月25日水曜日

「個人向けデジタル化資料送信サービス(個人送信)」についての要望書

日本近代文学会の理事会が、国立国会図書館が行っている「個人向けデジタル化資料送信サービス(個人送信)」が海外在住者にも開放されるよう、要望書を提出。同会のサイトで要望書を公開している。海外の日本研究者、研究機関の環境を大きく改善してくれるこのサービスの拡充、開放が少しでも前進すればと思う。

2025年6月19日木曜日

シドニー大学での調査

メルボルン大学と同様、歴史の古い大学なので校舎を見に観光客も多く訪れる。大学のFisher図書館で担当のエミリーさんに話をうかがった。ただ、この職についたばかりということで、図書館の日本語資料についての古い時期の報告書類についてはいまだ調査中。大学関係の文書についてはアーカイブズが電子化に力を入れてきたようで、かなり充実している。



シドニーには国際交流基金の図書室もあるので、そちらにも調査に。長く司書をされている矢田さんから話をうかがうとともに、主に基金のオーストラリア国内図書館の支援に関する資料を収集。空港と町が近いうえに電車もクレジットカードのタッチのみ、という感じでずいぶん移動が楽で助かった。