2011年5月19日木曜日

国定教科書はいかに売られたか


調査にあたっている高美書店の資料をもとにした研究の成果が『国定教科書はいかに売られたか』として刊行された。明治期の出版、販売関係の翻刻資料もたくさん収められている。目次は以下の通り。

『国定教科書はいかに売られたか 近代出版流通の形成』(ひつじ書房、2011年)

第一章 教科書史、その資料と歴史の空白       和田敦彦
第二章 高美書店の風景 歴史・人・空間       磯部敦
第三章 「特約販売所」としての高美書店
       「二重」契約の成立          中野綾子
第四章 国定教科書特約販売所としての地方書肆
       書簡・通達文書から          柴野京子
第五章 教科書販売は儲かるのか
       取次販売所の契約と経営        小関有希
第六章 国定教科書取次販売所の取引現場を辿る
       長野県一書肆の事例を追って      河内聡子
第七章 遅れる教科書
       教科書供給問題の構造と責任      甲斐伊織
第八章 国定教科書流通の地理的空間
       空から見えてくる問題         小林雄佑
第九章 国定教科書時代の各販売所記録
       「事業報告書」と「営業決算報告書」  八木万祐子