2006年12月4日月曜日

小樽商科大学での調査


11月に小樽商科大学でJBCプロジェクトの調査。カリフォルニア大学(バークレー)は、日本占領期に三井コレクションをはじめ厖大な日本語図書を購入するが、そこで派遣されたのがエリザベス・マッキンノン。父はデビッド・マッキンノンで戦前には小樽商科大学(当時は小樽高等商業学校)の英語教員。伊藤整の小説にも登場する。同大学の百年史編纂室にはマッキンノン家に関する史料も。

2006年11月4日土曜日

岡山県新池村へ



10月19日から21日JBCプロジェクトのために岡山で調査。日本占領期、ミシガン大学が日本研究所をおき、集中的に調査を行った村がこの新池村。歴史学、人類学、地理学、言語学といった様々な領域の研究者が共同研究を行った。同村を訪れた当時の日本研究者達の写真や文書も残されていた。

2006年7月21日金曜日

国際出版史学会での報告


JBCプロジェクトの成果を7月11日より開催された国際出版史学会(Society for the History, Reading and Publishing, SHARP)で報告。今年のSHARPはオランダのハーグとライデンで行われました。一緒にパネルを行ったのは日系人収容所における図書館史を研究するAndrew Wertheimer(ハワイ大学)、戦前の日本語教育、教科書史を追うNoriko Asato(ネブラスカ大学)で、司会は『日本書物史』(The Book in Japan)の著書もあるPeter Kornicki(ケンブリッジ大学)で行われました。

2006年3月10日金曜日

国家の二重の罪


 今日は長野地裁での中国人強制連行・強制労働事件の判決を傍聴。9年越しの裁判の判決の日。信州大学の日本言語文化講座では、戦時下の中国人、朝鮮人強制連行、強制労働についての証言の記録、保存という側面から支援協力してきた。 結果だけ見れば、訴えの棄却という判決は残念。とはいえ今回の判決では強制的に連行、苛酷な条件で労働を強いた被告、国と企業の行った歴史的な事実を認めている。 裁判長は「あくまで個人的な意見」と断りつつも、国が犯してきたこの事件をずいぶんとひどいことをしてきたと述べた上で、個人的には「勝たせたい裁判」とさえ法廷で述べていた。 しかし、責任を問うことのできる有効期限の問題、そして戦前の法制度の上では、公務員が犯した損害に対して国家が賠償責任を負わない原則であったこと、これらの問題を十分に越えるだけの法的な論理が立てられなかった棄却の理由を述べていた。 つまり国、及び企業の犯してきたことは「黒」であるが、それに対して責任をとることが現在の法においては十分できない。結果的には国の責任を問われない、という判決となった。 けれど、これは決して国や企業が「無罪」であることを意味しない。特に国は過去に与えた損害が事実と認定されつつ、それに対して責任をとっていないということ、さらには、その責任をきちんと負うための法制度を整備することを怠けてきたということ。いわば二重の意味で「有罪」を宣告されたようなものではないか。

2006年2月23日木曜日

辺野古の浜と学生達


 沖縄でのゼミ旅行の中、2月21日、普天間基地の辺野古沖への移設、新たな海上基地の建設に対するねばり強い反対運動を続けてきた辺野古テント村を日本文学分野の学生達と訪れた。3月5日の「普天間基地の頭越し・沿岸案に反対する沖縄県民総決起大会」の準備が進む中で、テント村では当山栄さんから話を聞くことができた。学生達は手伝いに来られていた琉球大の学生さん達とも交流。同大学で教鞭をとる阿部小涼さん、新城郁夫さんからも暖かく迎えていただいた。

2006年2月18日土曜日

米海軍日本語学校アーカイブズ


コロラド大学図書館の米海軍日本語学校アーカイヴァルプロジェクトを紹介する日本語サイトを開設しました。戦中、戦後の日米関係に大きな影響を与えた同学校の史料とその収集プロジェクトを、コロラド大との協力のもとで紹介しています。

JBCプロジェクト


米国日本語図書蔵書史調査プロジェクト(JBC Project)のサイトをオープン。米国内での日本語蔵書コレクションとその歴史を知るための史料を収集、公開するプロジェクトが進行中。